経理はやめとけ?頭おかしくなるって本当?8つの理由とリアルな対処法を徹底解説

- 経理に就職が決まったけど「やめとけ」って言われた…実際どうなの?
- AIに仕事が取られるから「やめとけ」って言われるんじゃないの?
- ネットで経理は「頭おかしくなる」って聞いたけどそんなに大変なの?
経理に転職が決まったり、経理への興味が出て情報収集をしていると、「経理はやめとけ」「経理は頭おかしくなる」などの情報を目にしたり、言われたりすることがあります。
それを受けて、
「本当に経理でいいのかな?」
「経理を目指す方向性は間違っているのかな?」
と思ってしまう人は多いです。
私は過去に、企業経理として勤務した経験があり、現在も経理代行として経理に携わっています。
経理のやりがいや楽しさを知る一方で、大変さも身に染みて理解しています。
そこでこの記事では、経理という仕事の負の部分に焦点をあてつつ、どうして「やめとけ」などと言われるのかを解説していきます。
この記事を読めば、経理のネガティブな面も知ることができ、経理の世界に飛び込むかどうかの判断材料を得られます。
結論、経理の大変さを乗り越えてやりがいに転換できる人は、経理の世界に飛び込んでも大丈夫です。
逆に、大変さをやりがいに転換できない人に「経理はやめとけ」は適切なアドバイスになるのかもしれません。
あなたはどちらのタイプなのか、ぜひこの記事を最後まで読んで見極めてみてください。
経理はやめとけ?頭おかしくなる?理由とリアルな対処法
「○○ やめとけ」は今やインターネットで検索される人気?ワードの1つです。
Googleで検索されるワードの検索数を調べると、「経理 やめとけ」は2025年10月現在も一定数あるようです。
現実世界でも「経理はやめとけ」「経理は頭おかしくなる」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
「やめとけ」「頭おかしくなる」の裏には、その仕事の大変さが隠れています。
経理はやめとけ?5つの理由と対処法
「やめとけ」と言われる理由は次の通りです。

1.繁忙期がキツい
経理の仕事は大きく下記の3つに分けられます。
1.日次業務
→ 日々のお金の取引を記録して帳簿にまとめる。
2.月次業務
→ 日々の記録を1ヶ月単位で集計する。
3.年次業務
→ 1年間の取引をまとめて、会社の成績表「決算書」を作成する
基本的に月次業務と年次業務には「締日(しめび)」が付きまといます。
締日までに一定期間のお金の動きを把握し、確定させます。
たとえば、月次業務の締日を「翌月4営業日まで」と設定している会社があった場合を考えてみましょう。

このように、月が変わってすぐに前月の月次業務を行う必要があります。
そのため、基本的に経理は月初が忙しいです。
数字のズレなどトラブルがなければスムーズに終わりますが、何かしらのミスはあるものです。
年12回の月次業務のプレッシャーを感じながらさらに追い打ちをかけてくるのが、1年ごとに行う年次業務です。
年次業務はさらにプレッシャー感が増します。
年次で締めた記録は、基本的にはあとで修正できないから、プレッシャーが増し増しになる!
特にこの年次業務のタイミングが繁忙期となり、業務量やプレッシャーからキツいと言われがちです。
「1.繁忙期がキツい」の対処法
経理の繁忙期は基本的には年度末が過ぎた直後からです。
繁忙期がわかっているからこそ、スケジュールを立てやすいのが大きなメリットです。
確かに急に忙しくなるよりは、事前にわかっている方がいいかも!
さらに、繁忙期は経理にとって一年で最も成長できる時期です。
年次業務の経験は貴重で、対応力や判断力を磨くチャンスにもなります。
閑散期はしっかり英気を養い、繁忙期がきたら「経験値が増える」と考えて乗り越えていきましょう。
2.経理はAIに仕事を奪われる
「経理はAIに仕事を奪われるから将来性がない」
そういう理由から「やめとけ」と言われることも多いです。
実際に最近のAIの進化のスピードを見ていると、不安に襲われるのも無理はありません。
特に経理業務は仕組化してしまえばAIに任せられる仕事も多いです。
会計ソフトを使っていると、AIによる仕訳予測が出てくるのも普通になってきています。
今後さらに経理の業務がAIに置き換わることが予想されます。
「2.経理はAIに仕事を奪われる」の対処法
経理とは?仕事内容から資格・キャリア・将来性まで徹底解説という記事で解説していますが、結論、AIに仕事を完全に奪われるのではなく、単純作業をAIに任せられるようになるという認識が正しいです。
より重要度の高い経理業務に時間を割けるようになります。
そのため、AIができない領域(マネジメントや分析など)ができる経理人材を目指していく前向きな姿勢が求められます。
3.評価されにくい(年収上がりにくい)
経理は営業などと違って成果が見えにくい仕事です。
なぜなら、ミスなく正確な数字を出すのが前提になっているためです。
- ミスなく業務をこなせた → 平常運転
- ミスがあった → 何をやっているんだ!
となってしまいがちです。
本質的にはミスなく業務をこなしたら評価されるべきですが、営業などプラスの成果が見える仕事と比べると、どうしても成果が見えづらくなってしまいます。
評価がされにくい→昇進しづらい→年収が上がりづらい→やめとけ
と言われるのが理由の1つです。
「3.評価されにくい」の対処法
もちろん、評価制度が整っていない会社では、努力が見えづらいのも事実です。
ですが、数字を正確に出す経理がいなければ経営は止まります。
経理の重要性を理解してくれる会社を選べば、きちんと評価される環境で働くことができます。
経理を大事にしている会社への転職を目指す際のポイントは次の通り。
求人票の書き方に注目する
→たとえば「経営判断を支える」「分析や提案を期待」といった表現がある企業は、経理の価値を本当に理解している会社です。
面接で「経理の位置づけ」を確認する
→「経理がどのように経営に関わっていますか?」と質問してみるのもおすすめ。
社員インタビュー・口コミを確認
→OpenWorkや転職会議 などの転職口コミサイトでは、従業員や元従業員のリアルな声を拾えます。
4.スキルが偏りがち
経理では簿記・会計の知識を使います。
簿記・会計の知識は、どんな会社でも通用するスキルです。
しかし、他の職種(営業・企画・人事など)では、「数字を扱う力」よりも「コミュニケーション力」や「提案力」が重視されることが多いです。
そのため、経理で培った簿記・会計の知識は直接評価されづらく、「スキルが偏る」と言われることがあります。
「4.スキルが偏りがち」の対処法
これは単純に経理一筋でキャリアを築いていくならば問題にはなりません。
そして経理には、さまざまなキャリアパスがあります。

経理の世界に飛び込む際にはどんなキャリアを歩みたいか、何となくでも方向性を決めておくといいでしょう。
また、スキルが偏るとはいえ、経理で培った分析力や正確性、課題発見力はどんな職種でも活かせる普遍的なスキルです。
5.学び続ける必要がある
経理で使う簿記・会計のルールや税金のルールはたびたび改正されます。
最近ではインボイス制度の導入が大きな改正となりました。
インボイス制度の詳しい説明はかなり複雑になるため割愛しますが、多くの会社が対応に追われました。
こういった改正があるため、常に経理に関する情報のアンテナを張っておく必要があります。
「5.学び続ける必要がある」の対処法
そもそもどんな仕事でも、学び続ける姿勢は大切です。
しかし「続けなきゃ」と思うほど、モチベーションが下がってしまうこともあります。
そんなとき、「なぜ学ぶのか」という目的をハッキリさせておくのがおすすめです。
たとえば、
- 経理のリーダーになりたい
- 在宅でも働けるようになりたい
など、自分なりのゴールを決めておくとモチベーションが上がります。
目標がある人ほど、日々の学びを「やらされていること」ではなく、「自分の将来につながること」として前向きに取り組めるようになります。
その積み重ねが、結果的に頼られる経理担当者につながります。
経理は頭おかしくなる?3つの理由と対処法
「経理は頭おかしくなる」と言われる理由は次の3つです。

1.単調な作業が多い
経理の仕事に慣れてしまうと、作業そのものが単調になりがちです。
経理の業務は、1年のサイクルでまわっています。
任せられた業務範囲が変わらない限り、基本的には同じ業務を1年のサイクルで繰り返すことになります。
人によっては、繰り返しの単調さが苦しく感じるかもしれません。
「1.単調な作業が多い」の対処法
最近は、AIの活用や単純作業を外部に委託する経理のアウトソーシングも主流になっています。
これにより、単調ではない業務(予算作成、資金繰り、業務改善など)に力を入れられる環境が増えています。
単調がイヤならば、単調ではない業務に積極的に手を挙げていきましょう。
近年、経理=単純作業というイメージは薄れてきた!
2.人間関係のガチャ要素
管理部門に特化した転職エージェントであるMS-Japanが行った経理職の意識調査によると、働く上でのストレスの1位は「チームメンバーとの人間関係」とのこと。

同僚や上司とウマが合わない場合は頭がおかしくなるほどツラいはずです。
また、専門性が高く閉鎖的な業務が多い経理は、異動や部署をまたいだ交流が少ない構造になりがちです。
中国のとある研究(Frontiers in Public Health, 2023)によると、部署間の交流の機会や異動が少ないと、従業員が疲弊しがちになったり、離職意向が高まりやすいことが報告されています。
「2.人間関係のガチャ要素」の対処法
「人間関係が悪ければ頭がおかしくなるぐらいツラい」ということの裏を返すと、
- ウマが合う同僚・上司がいる
- 部署間の交流がほどよくある
という状況ならば、経理でも楽しく働ける可能性が十分にあるということです。

職場の人間関係ばかりは、どうしても「ガチャ要素」が強いもの。
だからこそ、違和感を覚えたときは「自分が悪い」と思い込まず、環境を選び直す勇気を持つことが大切です。
キャリアの主導権は会社でも上司でもなく、いつも自分自身にあります。
とはいえ、経理職の離職率は全体平均よりも特別高いというデータはありません。
過度に人間関係に期待することもないですが、過度に不安になることもありません。
3.ミスが許されない
「お金を扱う仕事である以上、ミスは許されない。」
経理にこういう印象を抱いている方も多いのではないでしょうか。
確かにまれではありますが、チェック漏れが拡大して会社にダメージを与えた事例もあります。
このプレッシャーの重さから「頭がおかしくなる」と言われることがあります。
「3.ミスが許されない」の対処法
ミスが許されないとはいえ、完璧を求めすぎると心がすり減ってしまいます。
経理は慎重さが求められる仕事ですが、同時に「ミスを防ぐ仕組みを整える仕事」でもあります。
たとえば、
- ダブルチェック体制を作る
- 会計システムで自動化する
などの工夫で、ミスをしても致命傷にならない環境をつくることができます。
大切なのは、ミスをしないことではなく、ミスを最小化できるチームや仕組みをつくる視点を持つこと。
その意識があれば、過度なプレッシャーに押しつぶされず、むしろ信頼される経理に成長できます。
まとめ:「やめとけ」「頭がおかしくなる」はやりがいの裏返し
ここまで解説したように経理の仕事について、「やめとけ」「頭おかしくなる」と言われるのには理由があります。

仕事である以上、経理特有のプレッシャーからは逃れられません。
しかし、そういった大変な面があるからこそ仕事としての価値が生まれるのも事実です。
大変な面をやりがいとして受け止められる人は、経理として確実に成長できます。
これらの大変な面をやりがいに変えるための対処法は下記の通りです。
「繁忙期がキツい」の対処法
→繁忙期は事前に時期がわかるため、スケジュールを立てやすい。年次業務の経験は成長のチャンスと捉えよう。
「経理はAIに仕事を奪われる」の対処法
→AIに奪われるのは単純作業。マネジメント・分析などAIにできない仕事を磨いて差別化を。
「評価されにくい」の対処法
→経理を経営のパートナーとして扱う企業を選ぶことが大切。求人や面接で「経理の位置づけ」を確認しよう。
「スキルが偏りがち」の対処法
→経理にも多様なキャリアパスあり。自分の方向性を定めつつ、分析力・正確性など汎用スキルも磨こう。
「学び続ける必要がある」の対処法
→「なぜ学ぶのか」という目的を明確に。目標がある人ほど、日々の勉強を前向きに続けられる。
「単調な作業が多い」の対処法
→アウトソーシングやAI活用が進み、単純作業は減少傾向。積極的に新しい業務に手を挙げて経験を広げよう。
「人間関係のガチャ要素」の対処法
→違和感を覚えたら「自分が悪い」と思わず、環境を選び直す勇気を。経理職の離職率は特別高いというデータはないので安心を。
「ミスが許されない」の対処法
→「完璧を目指す」より「ミスを防ぐ仕組みを作る」発想へ。体制づくりに関われる人ほど信頼される経理に成長できる。
経理のネガティブな一面を知ったうえで、
「やっぱり経理がやってみたい!」
そう思える方には自信を持っておすすめできる仕事です。
その勢いのまま、こちらの記事から学びを深めてみてください。

一方で、経理のネガティブな一面を知って、
「やっぱり経理は向いてないかも…」
と感じた方はこちらの記事も参考にしてみてください。

せっかく経理に興味を持ったのであれば、とことん向き合ってみることをおすすめします。
そのうえで「やっぱり違う」と気づけたならば、それも立派な前進です。
次のステップに進むいいキッカケとし、糧としましょう。
あなたのキャリア・くらしがあなたらしいものになることを心から願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

