簿記3級は意味ない?【結論】絶対取るべき!簿記で稼ぐ現役経理代行が解説

- もしかして簿記3級って取っても意味ない?
- 今やってる勉強って時間のムダ?
- せっかく取ったのに「意味ない」と言われてショック…
SNSなどでは「簿記3級は取っても意味ない」という主張を目にすることがあります。
こういう投稿を見て「自分のやってきたことはムダだったのかな?」と不安になってしまう人は多いです。
私は未経験で経理に転職し、その過程で簿記3級を取得しました。
その後、簿記2級へとステップアップして、今ではこの知識を武器に収入を得ることができています。

そこでこの記事では、簿記3級の学習を自信を持って進められるように
簿記3級が意味ないと言われる理由と真実
簿記3級を取るメリット
を解説していきます。
この記事を読めば、「簿記3級は意味ない」という主張が間違いであることがわかります。
それがわかれば、自信をもって簿記3級取得を目指せるようになります。
簿記3級・2級を持っている私から見ても、自信を持っておすすめできる資格です。
仕事の場面に限らず、実生活でもかなり役立つ!
簿記資格を取得して収入を得たり、日常で活用している経験を詰め込みましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
「簿記3級は意味ない」は誤解!そう言われてしまう3つの理由と真実
「簿記3級は意味ない」と言われる理由は次の3つです。
- 【理由1】「誰でも取れる簡単な資格」と思われているから
- 【理由2】実務未経験だと即戦力にはなりにくいから
- 【理由3】「履歴書に書くと恥ずかしい」という噂があるから
【理由1】「誰でも取れる簡単な資格」と思われているから
「簿記3級は誰でも取れる」
これは半分正解で、半分間違いです。
日商簿記3級のネット試験の合格率を見てみましょう。

約40%前後で推移しています。
合格率が10%前後の簿記1級などの難関資格に比べると、高い数字に見えるかもしれません。
しかし、裏を返せば60%の人は落ちています。
過半数が不合格になる試験を「誰でも取れる」というのは無理があるのではないでしょうか。
実際に、SNSを見ても
「簿記3級難しかった」
「意外と難しい」
という声も見かけます。
「誰でも取れる」という噂を鵜呑みにすると足元をすくわれてしまいます。
正しい方向性でしっかり準備をすれば「誰でも取れる」というのが正しい表現だと思うよ!
そのため、簿記3級に合格できたという事実は
・計画性をもって行動し、やりきる継続力
・簿記・会計の素養
これらの証明になります。
「簿記3級は取っても意味ない」とは全く言えません。
【理由2】実務未経験だと即戦力にはなりにくいから
この主張自体は正しく、経理の転職市場ではよく言われる事実です。
管理部門への転職に特化した転職エージェントMS-Japanの経理・財務の転職市場レポート2024によると、「未経験OK」の求人は10%程度とのことです。

基本的には経験者が優遇されるのが実情です。
しかし、だからと言って簿記3級の価値がなくなるわけではありません。
なぜなら「資格なし」と「簿記3級あり」の両者には企業の教育コストに大きな差があるからです。
「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」といった基本中の基本から教えるのは、現場にとって大きな負担です。
簿記という経理の共通言語を習得しているという点で、一歩リードすることができます。
簿記3級は未経験OK求人へ挑戦するための、強力な武器になり得ます。
【理由3】「履歴書に書くと恥ずかしい」という噂があるから
簿記3級だけだとレベルが低いと思われないかな…
と心配して履歴書に書くのをためらう方がいますが、それは非常にもったいない判断です。
なぜなら、実務未経験で「資格なし」と「簿記3級あり」では、採用担当者の受ける印象が天と地ほど違うからです。
書かなければ「知識ゼロ」と判断されてしまいますが、書いてあれば
✅基礎知識あり
✅学習意欲あり
と評価されます。
簿記3級は、経理としてのスタートラインに立っていることを証明する立派な資格です。
未経験での転職活動では、選考を戦い抜く際の強力な武器になりますので、堂々と記載しましょう。
【仕事に役立つ】簿記3級を取得する4つのメリット
ここまで「意味ない」という噂の正体について解説してきましたが、実際は簿記3級取得のメリットは大きいです。
私自身、未経験から経理に転職し、その後簿記2級を取得しました。
そして現在も簿記を駆使して収入を得ています。
これらすべての土台は「簿記3級」です。
ここからは仕事に役立つメリット4つを紹介します。
1.経理転職の基礎になる【適性チェックにもなる】
2.簿記2級など上位資格への足掛かりになる
3.他職種でも数字に強い人材として差別化できる
4.副業・フリーランスの確定申告で役立つ【年間約13万円の節税も可能】
1.経理転職の基礎になる【適性チェックにもなる】
簿記3級では、経理実務の土台となる知識を学べます。
簿記3級の内容さえしっかり理解できれば、「仕訳(しわけ)」などの日常業務も自信を持ってできるようになります。
私自身、学んだ知識がそのまま実務で通用する感覚がとても面白く、仕事への自信にもつながりました。
また、簿記3級の学習は経理職の適性チェックにもなります。
もし簿記が生理的に無理と感じるならば、「経理は向いていない可能性が高い」と判断ができます。
なぜなら、経理にとって簿記は言語のようなものだからです。
転職してから苦手に気がつくよりいいね!
簿記ができない=能力が低いとはならないよ!
活躍できる場所が他にあるってわかるだけで大きな進歩!
ただし「簿記を難しいと感じる=向いていない」ではありません。
新しい物事を学ぶときは難しいと感じるものです。
学習を進めていく中で少しでも「パズルみたいで楽しい!」という感覚さえあれば、適性はばっちりです。
自信を持って簿記3級を取りましょう。
逆に
- 勉強して理解したけど考え方に納得できない
- 簿記の理屈はわかったけどなんだか気持ち悪い
という感覚があったら向いていないサインと言えます。
視野を広げて他のことに時間を使うのもひとつの手です。
2.簿記2級など上位資格への足掛かりになる
簿記3級は上位資格の足掛かりになります。
特に、簿記3級を取ったらすぐに取り組んでほしいのが、簿記2級の学習です。
なぜなら、3級の基礎知識が頭に残っているうちに学習を始めれば、効率良く学習を勧められるからです。
簿記2級を取ることで、転職市場での価値が一気に上がります。
また、簿記2級以外にも次のようなキャリアパスの土台にもなります。

簿記3級で土台を固めるからこそ、市場価値の高い資格やキャリアに挑めるということです。
このように、簿記2級に限らず、あらゆる会計資格・キャリアの基礎になるのが簿記3級です。
3.他職種でも数字に強い人材として差別化できる
簿記3級の知識が活きるのは経理職だけではありません。
たとえば、営業職や企画職でも活きてきます。
営業職の場合
売上だけでなく利益が見えるようになります。
また、取引先の経営状況(決算書)を読み解いて提案したりと、一歩踏み込んだ提案型営業が可能になります。
企画職の場合
「アイデア」を実現可能な「ビジネス」に変換できるようになります。
簿記の知識があれば、コスパなど「お金の裏付け」がある企画書を作れます。
このように、簿記3級はビジネスマンなら知っておきたい必須スキルと言えます。
4.副業・フリーランスの確定申告で役立つ【年間約13万円の節税も可能】
簿記3級は、副業やフリーランスとして収入を得た際に行う「確定申告」でも役立ちます。
確定申告には
- 白色申告
- 青色申告
この2種類があり、青色申告の方が税金を少なくできます。
青色申告をするためには、日々のお金の動きや出入りを「複式簿記」で記録する必要があります。
そしてまさに複式簿記は、簿記3級の知識があればできる記録の方法です。

私自身、フリーランスとして生計を立てていますが、簿記3級の知識があるおかげで、抵抗なく複式簿記で記録できています。
難しい計算は省きますが、副業・フリーランスとしての収入が一般的な収入だった場合、パソコンを使って青色申告をすると13万円もの節税になる可能性があります。
将来独立したいと少しでも思っているなら、簿記3級は必須の知識です。
【実生活にも役立つ】簿記3級の意外なメリット3選
ここまでは簿記3級取得のメリットを「仕事」の面で解説しました。
ここからは「実生活」でのメリットを見ていきましょう。
メリットは次の3つです。
- 経済ニュースがわかるようになる
- 家計管理ができるようになる
- 株式投資に活かせる知識がつく
①経済ニュースがわかるようになる
経済ニュースでは
- 内部留保
- 営業利益
- 黒字倒産
といった簿記を知らなければ理解しづらい言葉もよく使われます。
簿記3級を学ぶだけでこれらを理解できるようになり、経済に対する理解も深まります。
経済に対する理解が深まれば
・世の中のトレンドを読んで職業選びができる→年収アップの可能性
・投資の判断に活かせる→NISAを活用できるようになる
などなどお金の面で良いことづくしです。
②家計管理ができるようになる
仕事の面でのお金の動きを把握できるようにもなりますが、家計=家のお金の動きも見えるようになります。
「なんとなく日々の生活がキツい…」
その「なんとなく」の正体を見極められるようになります。
・簿記3級で学んだ資産と負債の考え方から、自分の家計の本当の財産がわかる
・簿記3級で学んだ減価償却の考え方で、物の価値を長期的な視点で判断できるようになる
など、家計に与えるプラスの影響は大きいです。
仮に簿記3級を仕事で活かせなかったとしても十分モトが取れる資格と言えます。
③株式投資に活かせる知識がつく
NISAの普及により、株式投資を始める人が増えていますが、ここでも簿記3級は役立ちます。
すべての株式会社は簿記のルールで会社の成績表を作成し、特に上場企業はそれを外部に公開しています。
つまり、簿記3級が理解できていれば企業が儲かっているのかどうかがわかり、投資するかどうかの判断に役立つということです。
簿記を理解していない人にはその成績表はただの数字の羅列です。
SNSなどでおすすめされている株をなんとなく買って損してしまう
そんな悲劇を防いでくれます。
もちろん投資をするには簿記だけじゃ不十分!
投資についてもしっかり学ぶ必要があるよ!
私もNISAで日本の企業の株を買っていますが、必ず決算書(成績表)には目を通します。
書いてあることの意味がわかったとき
「簿記を学んでてよかった」
と心から思いました。
このように簿記3級は実生活でも役立つので、自信を持っておすすめできる資格です。
簿記3級、学んでみたいっ!
そう思ったら下記の記事をチェックしてみてください。
>>【初心者向け】簿記3級の独学勉強方法!満点合格者が教える3つの期間別スケジュール
簿記3級を満点合格した経験から、今ならどう勉強するかをまとめたのでぜひ読んでみてください。
簿記3級を経理で確実に活かすための具体的な3STEP
経理以外でもたくさんのメリットがあるとはいえ、この記事を読んでいるあなたは
「簿記3級を経理でどうやって活かせばいいのか?」
が気になると思います。
ここからは、「未経験から経理転職をして年収を上げたい人」を前提に、簿記3級を経理で活かすための具体的な3ステップを紹介します。
STEP1.簿記3級を取ったらすぐに簿記2級を取る
STEP2.転職エージェントを使って転職活動をする
STEP3.進みたいキャリアパスを定めて実務経験を積みながら学ぶ
STEP1.簿記3級を取ったらすぐに簿記2級を取る
簿記3級を取ったらすぐに転職活動しちゃダメなの?
もちろんダメではありませんが、転職の勝率を上げるには簿記2級が必要です。
未経験から経理転職となると、簿記2級は大きな武器になるからです。
実際、私は未経験で資格も持っていない状態で経理職に就きました。
経理職に就くという目的は果たせましたが、待遇面は良いとは言えませんでした。
厳しい現実ですが、それなりの待遇の会社を目指そうとすると、簿記3級は「持っていて当たり前」、簿記2級でようやく「戦力候補」と見なされる傾向があります。
簿記3級で身についた勉強習慣をそのまま活かして、効率良く簿記2級まで取りたいところです。
STEP2.転職エージェントを使って転職活動をする
簿記2級を取得後、または勉強の終盤は、いよいよ転職活動を始めましょう。
まず、おすすめしたいのは「経理・会計系に強い転職エージェント」への登録です。
転職エージェントを使うメリットは
- 非公開求人を見られる
- 転職の成功率が上がる
- 面接対策をしてもらえる
- 客観的に市場価値を把握できる
などです。
そして、転職エージェントだけではなく、転職サイトにも必ず登録しましょう。
できる限り多くの求人に目を通すことが重要です。
求人にたくさん目を通すなかで、自分がどんな会社で働きたいかが見えてくるはずです。
私も経理への転職活動を本格的におこなっていた時は、転職エージェント2社、転職サイト4社に登録していました。
結果的に転職サイトで応募した会社に内定をもらったけど、転職エージェントとのやり取りのなかで志望動機や自己PRを固められたのが大きかったよ!
STEP3.進みたいキャリアパスを定めて実務経験を積みながら学ぶ
転職はゴールではなくスタートです。
キャリアパスを考えることはSTEP2の転職活動中から意識すべきですが、実際に働きだしてからわかることも多いです。
・先行く先輩や上司がどういうスキルを持っていて、何を役割を任されているのか
・経理以外で会計スキルを活かせる仕事はあるのか
こういうことは現場でこそイメージできます。
自分の価値基準をしっかり定めたら、あとはそれに向けて戦略的に動きましょう。
年収重視
→ならば、上位資格(簿記1級・税理士など)を取り、ハイクラス求人を狙う
安定重視
→ならば、今の会社で管理職を目指し、長く働く
ワークライフバランス重視
→ならば、スキルを磨いてフリーランスを目指す
簿記3級という種からどんな花を咲かせるかはあなた次第です。
自分の理想とする働き方に向けて、実務と学習の両輪で突き進みましょう。
まとめ:簿記3級は意味ある資格!「意味ない」声を気にせず一歩を踏み出そう
「簿記3級は意味ない」という噂の理由と取得することのメリットを解説しました。
結論、簿記3級は「意味ない」どころか、あなたの人生の選択肢を広げる最強のコスパ資格です。
仕事に限らず、実生活でも活きてくるのが簿記の知識です。
改めて、この記事の要点を振り返りましょう。
「誰でも取れる」は嘘。合格率40%前後の対策と準備が必要な試験です。
「即戦力にならない」は事実。しかし、ポテンシャルの証明にはなります。
「履歴書に書くと恥ずかしい」は誤解。未経験なら適性を証明する武器になります。
「簿記3級は意味ない」は誤解です。
【仕事に役立つ】簿記3級を取得する4つのメリット
経理転職の基礎になる【適性チェックにもなる】
簿記2級など上位資格への足掛かりになる
他職種でも数字に強い人材として差別化できる
副業・フリーランスの確定申告で役立つ
【実生活にも役立つ】簿記3級の意外なメリット3選
経済ニュースがわかるようになる
家計管理ができるようになる
株式投資に必要な基礎教養になる
私自身、何のスキルもない状態から簿記3級を取得したことで、経理への道が開け、今では簿記を使って収入を得ることができています。
簿記3級は、活かせる場面の多い良い資格です。
ぜひ自信を持って、今日から最初の一歩を踏み出してください。
まずは自分に合った勉強法を見つけるところから始めよう!



