簿記2級の勉強方法を解説！独学でも無料講座で合格へ【工業簿記満点経験者が解説】

• 簿記2級って独学で合格できるのかな…
• どんなスケジュールで勉強すれば簿記2級に合格できる？
• 工業簿記が出てくるって聞いたけどどう勉強すればいい？

簿記3級取得後、簿記2級の勉強を始めようとして勉強方法に迷う人は多いです。

工業簿記という新たな分野も試験範囲になるため、対策なしで合格するのは難しいです。

私は2025年の2月に日商簿記2級試験を受験し、無事合格しています。

試行錯誤を重ねながら勉強を進め、工業簿記は満点で合格することができました。

この記事を読めば、簿記2級を取得するメリットや独学での勉強方法を知ることができます。

完全独学は難易度が高いですが、勉強計画を立てつつ無料講座を活用することで十分合格レベルに達します。

簿記2級を取れば、就職・転職の幅を大きく広げることができます。

個人的には学習コストと効果のバランスの取れたとても良い資格だと思っています。

ぜひ最後まで読んで、簿記2級を取るための戦略を知り、実践してみてください。

簿記2級とは？試験概要と難易度

簿記2級は転職市場でも評価されやすい資格です。

特に未経験で経理転職を目指すならば必須と言ってもいい資格です。

詳しくは経理に未経験で応募しても採用されないのはなぜ？原因と突破法を徹底解説！をご覧ください。

簿記3級を取ったならば、あまり時間を空けずに勉強を開始しましょう。

時間が空いてしまうと、どうしても忘れる論点も出てくるため思い出す時間がかかってしまいます。

簿記3級も持っていない…。

という人はまずは簿記3級の取得を目指しましょう。

簿記3級で基礎をしっかり固めてから挑む方が間違いなく効率的です。

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簿記3級の勉強方法を完全ガイド！初心者でも独学で合格できる最短ルート

簿記2級の試験内容

簿記2級では商業簿記と工業簿記の2つが試験範囲となります。

まずは商業簿記についてみていきましょう。

商業簿記の試験範囲はこの6つ

簿記3級では大きく4つの試験範囲に分かれていました。

簿記2級では新たに2つの範囲が追加されます。

2つ追加されただけなんだ！

と思った人もいるかもしれませんが、この2つが結構重たい内容になっています。

Shima

本支店会計と連結会計を苦手とする人も多いんだ！

難しい分、価値の高い知識でもあります。

出題されるかどうかは運次第なところもありますが、捨てずにある程度解けるようにすべきところです。

工業簿記の試験範囲は18項目

簿記2級から工業簿記も試験範囲に含まれます。

Shima

工業簿記は、簡単に言うと製造業（ものづくり）の会計だよ！

公式によると、試験範囲は次の18項目です。

項目として見るとかなり多いですが、これらは関連し合っています。

工業簿記をかなりカンタンに表現すると、ものづくりの全工程をお金の流れとして見える化する仕組みです。

工業簿記を得意分野にすることができれば合格に大きく近づきます。

しっかり得点源にしたいところです。

試験方式【ネット試験がおすすめ】

簿記2級の受験方法には、年に3回の統一試験(筆記)と、基本いつでも受けられるネット試験の2通りがあります。

簿記3級と同様、ネット試験が主流になってきており、私もネット試験での受験をおすすめしています。

ネット試験のメリットは次のとおり。

受験料は5,500円（税込）で、ネット試験を「インターネット申込方式」で申し込む場合は、550円（税込）の事務手数料がかかります。

ネット試験を「会場問い合わせ方式」で申し込む場合は、会場ごとにかかる手数料が異なります。（0円～）

日本商工会議所のホームページの案内に従って確認するようにしましょう。

試験時間は90分、合格点は70点以上

試験時間は90分で、100点中70点以上取れば合格です。

これは、範囲の全てを完璧に理解しなくてもいいということを意味しています。

簿記3級と同様に、よく出るところを確実に押さえることが合格のカギです。

Shima

満点合格はある意味非効率な勉強だったとも言える…！

ネット試験の合格率は35％程度、必要な勉強時間は200～250時間

簿記2級の合格率は次のとおり。

★統一試験（直近3回分）

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★ネット試験（直近3期間分）

基本的に統一試験よりもネット試験の方が合格率が安定しています。

また、統一試験の過去データを見ると、回によっては20％を下回ることがあります。

そのため、特段の理由がない限りはネット試験での受験が得策です。

ネット試験の合格率は35％前後で、方向性を間違えずにしっかり勉強時間を取れれば合格可能な試験です。

Shima

カンタンな試験とも言えないけど、超難関でもない。
自信を持って受験しよう！

必要な勉強時間は簿記3級学習経験者で200〜250時間と言われ、完全独学で合格するには難易度が高めです。

ここまでの内容をまとめましょう。

簿記2級の勉強方法【簿記3級を持っている人向け】

私のおすすめ勉強方法は、無料で講義動画を全て視聴できるCPAラーニングを活用することです。

そのうえで簿記2級の勉強では次の4つを意識しましょう。

1.講義でインプット学習→すぐに問題集でアウトプット学習

資格勉強では、インプット学習とアウトプット学習をしっかり行うことが重要です。

インプット学習といっても、ただ流し読みをすればいいのではありません。

自分の言葉でしっかり説明できるレベルで理解を進めましょう。

そのうえでアウトプット学習＝問題集を解くことでさらに知識が定着します。

インプット学習をすべて独学で行う人もいますが、簿記センスのある人以外はおすすめしません。

簿記2級は3級より内容が難しく、独学だと「これで合っているのかな？」と迷う場面も少なくありません。

誤った理解を防ぐには、プロの解説で正しい考え方を身につけられる通信講座の併用がおすすめです。

でもそれって結局お金かかるんでしょ…？

と思うかもしれませんが、CPAラーニングというサービスなら無料で講義動画を視聴できます。

詳しくはおすすめのサービスの章で解説しますが、決してあやしいサービスではありません。

Shima

私も実際にここで簿記2級を学んで、合格できたよ！

通信講座でインプット学習の質を高めつつ、問題集でアウトプット学習を繰り返しましょう。

問題を1回解くだけでは不十分で、復習が合格のカギです。

一定期間ごとにしっかり復習をしましょう。

Shima

私の場合、簡単すぎる問題は復習の対象外にしていたよ！
復習も強弱をつけることが大事！

復習を管理できるスプレッドシートを作ったので、もし活用できそうならコピーして使ってみてください。

どんな問題でも3回目の復習を終えた頃にはかなり定着しているはずです。

2.商業簿記と工業簿記を交互に勉強する

商業簿記と工業簿記を交互に勉強するメリットは次のとおり。

理解の相乗効果が生まれる

商業簿記と工業簿記は密接に関係しています。

たとえば、工業簿記で扱う「製品」は、最終的に商業簿記上では「商品」として販売され、「売上」につながります。

このように会計の流れをつかみながら学習を進められるのは大きなメリットです。

飽きずに継続しやすくなる

商業簿記と工業簿記は、勉強の性質が異なります。

商業簿記は仕訳や理論の理解が多く、どちらかといえば頭で考える勉強。

一方、工業簿記は製造工程をイメージしながら数字を追う手を動かす勉強です。

この2つの変化を感じながら勉強することで、飽きにくく継続しやすくなります。

Shima

気分によってどっちを勉強するか選べるのもメリットだよね

試験本番の思考の切り替えがスムーズになる

簿記2級では、第1問〜第3問が商業簿記、第4・第5問が工業簿記から出題されます。

それぞれ問題の性質が異なるため、試験中は思考の切り替えが不可欠です。

普段から交互に勉強することで、思考の切り替えに慣れて本番でも落ち着いて解答できるようになります。

3.工業簿記を得点源にする【工簿勉強のコツ3選】

簿記2級から試験範囲となる工業簿記ですが、苦手としてしまう人は多いです。

ですが、出題範囲が比較的安定していて、理解を積み重ねれば得点源になります。

コツさえつかんでしまえば、満点を狙える科目です。

1.紙に書きながら勉強する

工業簿記は図と数値を整理する科目です。

実際に紙に書きながら製造の流れを意識すると理解が深まります。

2.「勘定連絡図」を頭に叩き込む

「勘定連絡図」は材料から製品になって売れるまでの流れを視覚的に把握できる最大の武器です。

見た目も複雑で最初は付き合いづらいかもしれませんが、学習の後半には強い味方になってくれます。

3.実際の製造業をイメージしながら勉強する

「材料が入って→加工され→完成して→販売される」という工程を想像できる人は、仕訳や原価の意味を自然に理解しやすいです。

ケーキや車など、自分の好きなもので想像するのがおすすめです。

3つのコツを意識しながら勉強をして、工業簿記を得点源にしましょう。

3.後半は予想模試やネット模試など実践的な問題を解く

簿記2級の勉強では問題集だけでなく、本試験と同じ形式の予想模試を繰り返し解くことが大事です。

問題集は個々の項目を練習するには最適ですが、90分で解き切る力や本番の難易度に対応する力がつくわけではありません。

本試験と同じ制限時間で模試を解けば、時間配分の感覚がつかめるだけでなく緊張感の中で自分の理解度を確認できます。

Shima

時間に追われながら問題を解く感覚もなかなか大変なんだよね…

模試で間違えた問題は、すぐに講義やテキストに戻って復習しましょう。

そして「なぜ間違えたのか」を振り返ることが重要です。

間違える原因はたとえば下記のようなことです。

このように、原因によって対策が変わってきます。

問題を解いて終わりではなく、必ず分析もセットで行いましょう。

また、間違いを恐れる必要はありません。

本番までは何度でも間違えてOKです。

むしろ間違いを通じて理解が深まり、合格に近づきます。

簿記2級の勉強スケジュールと学習ペース

ここまで解説した勉強方法をベースに、試験までの日数によって学習計画を立てましょう。

マラソンと同じで、序盤にペースを上げすぎると最後には失速してしまいます。

など、自分の性格や状況に合わせて計画を立てましょう。

見切り発車で合格する人もいますが、資格の勉強は計画を立てた方が勝率が高いです。

参考までに試験までの残り日数別の勉強スケジュールを考えてみました。

ゆったり8ヶ月プラン

たっぷりと余裕を持って約250時間の勉強時間を設けるプランです。

土日に講義動画を見て、平日にはその復習をするというのが現実的でしょう。

このプランのデメリットは試験までの期間が長いため、モチベーションの維持対策が必要になることです。

モチベーションを維持する方法はたとえば、

1. SNSで同じ目標を持つ人と交流する
2. 勉強の記録を可視化する（学習記録アプリなど）
3. 家族や友人に目標を宣言する
4. 進捗を週単位で振り返る

などが考えられます。

標準6ヶ月プラン

6ヶ月間で約230時間を確保する、標準プランです。

停滞感も少なくモチベーションも保ちやすいでしょう。

どのプランも共通ですが、毎日コツコツ勉強をして勉強する習慣をつけることが重要です。

Shima

土日にドカンと勉強するプランだと挫折しやすい…！

短期集中3ヶ月プラン

少し難易度が高いですが、しっかり学習時間を確保できれば無理ではないプランです。

土日は1日当たり4時間としていますが、それ以上確保できるならば、積極的に勉強時間を伸ばしましょう。

本支店会計や連結会計など難易度の高いテーマはより集中力を高めて勉強する必要があります。

おすすめ教材・学習ツール

ここまで、勉強方法の章でも紹介したCPAラーニングでの学習を前提として解説してきました。

改めてCPAラーニングのメリットとデメリットを解説していきます。

人によってはそのデメリットを大きく感じるかもしれません。

そういう人のためにCPAラーニングのデメリットを解消する他の選択肢も紹介します。

無料で完結したいならCPAラーニング【一番おすすめ！】

公認会計士試験の予備校が運営していて、信頼性の高いサービスです。

でもさ…無料って怪しくない？

と思うかもしれませんが、これは理にかなったサービスになっています。

CPAラーニングのサイトを見ると、次のことが読み取れます。

本当に売りたい商品への導線として、簿記資格の講座を無料提供しているということです。

Shima

実際に公認会計士も魅力的な仕事ではあるよね！

無料のカラクリがわかったところで、メリット・デメリットを見ていきましょう。

という感じで至れり尽くせりです。

私も実際に講義動画を見て勉強しましたが、大きくつまずくことはありませんでした。

デメリットはこの2点です。

1つ目のデメリットに関しては、

• スケジュール管理をしっかりできる
• SNSを活用して疑問を解消できる

など、自己管理能力・自走力がある人は問題にはならないでしょう。

2つ目のデメリットが気になる場合は、

紙媒体のテキストや問題集は有料で販売されていますので、そちらを買えば解決です。

タブレット端末での勉強に慣れている人にとっては、そのままPDFで勉強できます。

それでもやっぱり手厚いサポートが欲しい！

という人は次の有料通信講座が選択肢に入ります。

有料通信講座ならサポートが充実！この3つから選ぼう【クレアール／スタディング／TAC】

結論、有料通信講座を受けるとしたら、私なら下記3つから選びます。

クレアールについては、身内が簿記3級講座を受けて合格したので個人的に信頼性があります。

スタディングとTACについては、別の資格勉強ではありますが私自身が利用したことがあります。

スタディングはチケット制ではあるもののQ&Aサービスがあり、過去の受講者の質問と解答を全て見ることができます。

TACは大手というだけあって質問制度もあり、サポートが充実しています。

私としてはCPAラーニングで十分合格レベルに到達できると考えていますが、もし有料通信講座を求めているのであれば、この3つを参考にしてみてください。

これらの有料通信講座を使う場合は資料請求などをして、しっかり検討してから利用してください。

失敗しないために各サービスの雰囲気が自分自身に合うか確かめることも重要です。

直前期の勉強法と当日の注意点

最後に直前期の過ごし方についてです。

直前期は試験日の1ヶ月半ほど前をイメージしてください。

直前期は模試を解きまくる

直前期はとにかく習得した知識を失わないように、模試で実践しましょう。

そして間違った問題は必ずテキスト・問題集に戻って復習してください。

間違った原因の分析もしましょう。

間違いは失敗ではなく未発見の弱点です。

本番前に見つければ克服できますが、試験中に気づいても手遅れです。

だからこそ直前期の間違いは、合格へつながる価値ある発見です。

ネット試験を受ける場合の注意点

ネット試験ではパソコンを使います。

紙にメモは取れるものの、解答は全てパソコンで操作・入力します。

CPAラーニングにはネット模試もありますので、必ず受けるようにしましょう。

パソコンに慣れておらず、操作ミスなどで点数を落としてしまうのはもったいないです。

身構えるほど難しくはありませんが、1度はパソコンで解答する感覚を味わっておきましょう。

当日の持ち物や過ごし方など

簿記試験に集中するために、

• 前日は早めに寝る
• 当日は早めに起きる
• 早めに会場に行く

という感じで余裕をもって動くことを心がけましょう。

何かハプニングがあっても対応できるぐらいに時間の余裕が欲しいところです。

簿記2級の試験に必要な持ち物は基本的に次の通り。

上記が基本ですが、必ず受験先の書類やお知らせを確認するようにしましょう。

まとめ：工業簿記が合格のカギ！理解重視で勉強を進めよう

簿記2級試験の概要は次の通りです。

簿記2級は難易度こそ上がりますが、ポイントを押さえて計画的に進めれば十分合格できます。

私としてはCPAラーニングの無料講義動画を活用して勉強することをオススメしています。

勉強のポイントは次の4点です。

各テーマを自分の言葉で説明できるぐらい理解するのが理想です。

インプットした知識は、すぐに問題集を解いてアウトプットしましょう。

商業簿記と工業簿記は別物のようで、実は密接に関係しています。

どちらもバランス良く勉強して相乗効果を得ながら進めましょう。

工業簿記は、商業簿記に比べて配点が低いものの、満点も狙える分野です。

といったことを意識しながら勉強して、ぜひ得点源にしてください。

勉強スケジュールの後半や直前期には、予想模試やネット模試など実践的な問題をたくさん解きましょう。

間違うことを恐れる必要はありません。

間違いは原因をしっかりと分析して、改善しましょう。

間違い＝合格へつながる価値ある発見です。

簿記2級の取得は、自身の市場価値を上げられるコスパの良い資格です。

未経験から経理を目指す人には必須の資格とも言えます。

実務にも活きてくる資格なのでぜひ計画的にチャレンジしてみてください。

あなたが簿記2級を取得して、希望にかなった新たな経理キャリアを築いていけるよう、心から応援しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

FAQ（よくある質問）

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